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投資

【テクニカル分析】ボリンジャーバンドを使って株の買い時売り時を考える

みなさん株の購入するタイミング、売却するタイミングはどうやって決めていますか?

同じ銘柄を購入するのでも売買のタイミングによって、損益が大きく異なってくるので、いいタイミングで売買ができるように知識をつけておきましょう。

こんな方におすすめ

  • 売買のタイミングがわからない方
  • テクニカル分析に興味がある方
  • ボリンジャーバンドの見方を知りたい方

 

株の買い時、売り時をテクニカル分析で考える

今の株価は高い?それとも安い?

これだけは、どれだけ勉強しても後になってみないとわかりません。

ではどうすればいいでしょう。株価チャートからトレンドを確認したり、安値感があるか高値感があるかなど様々な分析が行われているのでその勉強をしておくと一つの売買目安になります。株価チャートから株の買い時、売り時を分析することをテクニカル分析と言います。

 

株価の推移(ローソク足)を見ると、始値、終値、高値、安値を見ることができます。この中でも、1日の終了時の株価である終値は、その日の様々な材料を織り込んだ株価になっており、この終値を元に統計解析をすることができます。

ボリンジャーバンド

統計解析にも色々な種類がありますが、個人的に好きなボリンジャーバンドの見方を解説しようと思います。

ちょっと数学の話が出てきますが、難しい話は後でまとめるので、ちょっとだけ知りたい方は初めの方を読んでください。

できるだけ簡単にまとめるので、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

どんなもの?

ボリンジャーバンドは、σ(標準偏差)を基準として、過去の株価から見た時に株価が異常値(高すぎ、安すぎ)かを確認することができるものです。

 

σはシグマと読みます

 

難しい話は一旦置いておいて、ボリンジャーバンドの見方を紹介します。

トヨタ自動車の日足チャート上でボリンジャーバンドを表示するとこのようになっています。

平均値を中心に±σ、±2σ、±3σの線が表示されています。

※楽天証券アプリより引用

ここで注目なのが、青丸赤丸をつけたところです。よく見ると+3σ、−3σのところで跳ね返っているのがわかりますね。

ボリンジャーバンドの基本的な使い方はこのようになります。

✅ ➕3σは株価が天井の可能性が高い(利確タイミング)

✅ ➖3σは株価が底値の可能性が高い(購入タイミング)

ボリンジャーバンドはこれが全てです。

天井や、底値という表現よりも一旦反発、反落するという表現の方が正しいかもしれませんが、買い時、売り時は±3σである程度判断することができます。

なんでそう言えるの??

根拠もなしにそう言われても納得できませんよね。なので、簡単に理由を解説していきます。

株価の値動きが±σに収まる確率が68.3%、±2σに収まる確率が95.4%、±3σに収まる確率が99.7%です。

これだと少しわかりづらいので言い換えると、株価が±σ以上になるのが3回に1回、±2σ以上になるのが20回に1回、±3σ以上になるのが1,000回に3回ということになります。

さらにプラス側、マイナス側だけで考えるとその半分の確率になります。

ここで大切なのは3σのところです。プラス側、もしくは、マイナス側で3σ以上(以下)の株価になることは約1,000回に2回、つまり500回に1回です。

1分足チャートで見るのか、日足なのか、月足なのかで、感じ方が変わってくるので±3σが発生するおおよその頻度を確認してみましょう。

3σ以上(以下)が訪れる確率は、

1分足チャートで見ると、500分に1回 ➡️ 約8時間に1回

日足チャートで見ると、500日に1回 ➡️ 約2年(相場の稼働日)に1回

週足チャートで見ると、500週に1回 ➡️ 約9年半に1回

月足チャートで見ると、500月に1回 ➡️ 約41年半に1回

ということになります。ある仮定の元の確率なので、厳密には異なりますが、3σを超えるということはこのくらい確率的には起こりえないことです。

確率的に起こり得ないことが起こる、それはすなわち異常値であるということが言えます。一旦は異常値になってもいつまでも異常値のまま続くことは考えづらいですよね。なので株価も異常値をつけた後、反発、反落が起こる可能性が高いです。

ボリンジャーバンドをどの期間のチャートで見れば良いかというと、個人的にはボリンジャーバンドを日足で見ることがいいと思います

1分足で見ているとプラス、もしくはマイナスの3σを超えるのは約8時間に1回なので、1日に1回は起こることになるので、あまり珍しいというわけではないですね。

逆に月足で見ていてプラス、もしくはマイナスの3σを超えるのは約41年半に1回なので、投資人生において一生に一度のことと思ってもいいかもしれませんが、どちらかというと、一生に一度の異常事態が起こるほど株価にとって重大なことが起こったと見た方が自然な気がします。例えば、利益が数十倍になった、大きな赤字を出した等。ですので、月足で3σを超えているとトレンドなのかなと思ったりしています。

色々な銘柄で確認していただきたいですが、日足で見ていると結構3σのところで反転しているのが多い印象にあります。

もちろん絶対ではありません

3σを超えた後、元の株価に戻らずそれが強いトレンドになることもあるので、なぜ3σまで株が買われたか、売られたか理由をはっきりさせてから取引は行うようにしましょう。

 

楽天証券でボリンジャーバンドを見る設定

ここまでで、ボリンジャーバンドを使って±3σを売買の参考にできることがわかっていただけたでしょうか。

実際に楽天証券のアプリでボリンジャーバンドを表示する方法について紹介します。

この簡単4ステップでボリンジャーバンドを見ることができるようになります。

Step1. 企業を検索して表示

Step2. 「サマリー」、「板」、「市況状況」のページで「チャート」へ移動

Step3. 5分足、日足、週足、月足からどれかを選択

Step4. 設定を押してボリンジャーバンドを選択

チャートの全体の画面に戻ると移動平均線しか見えないようなので、設定した後もボリンジャーバンドを見る時は、どれかの足のチャートを押す必要があります。

ここがちょっと残念。。

まとめ(小休止)

これでボリンジャーバンドの活用方法と、設定ができました。

ボリンジャーバンドは短期的な株価の天井や底を見るのに結構いい指標だと思っています。

確率・統計のことがわからなくても、3σが起こる確率は約1,000回に3回ということをぜひ覚えておいてください。

そして、確率的に見れば通常3σは起こりえないので、ここで一旦反転することが多いです。

あくまで一つの目安なので、これだけに注視しないでくださいね。

 

ボリンジャーバンドの確率・統計学のお話

ここからは、確率・統計学で標準偏差の意味合いを解説しようと思います。

確率・統計は専門ではないのでイメージくらいで。

ちょっとでも興味があったら読んでね

平均と標準偏差

平均値は馴染みのある値だと思います。

では、ボリンジャーバンドで表示されている標準偏差とはどういった値でしょうか。

標準偏差は値のばらつきを表す指標として使われています。

数式で表すとこんな感じです。

xは各日の終値の株価、μは株価の平均値です。

数式を日本語で言い換えると、平均値との差分の2乗を取り、正の値にした後に、ルートをとって次元を戻すということになります。

こうすることで計算期間での株価の終値のばらつきを指標化できます。

 

実際に計算して見る

実際に計算して見て値の意味合いを勉強しましょう。

5つの値の組を二つ用意して見ます。

・1組目:30,50,90,100,230

・2組目:90,95,100,105,110

平均値と標準偏差を計算してみます。

1組目:平均(μ) = (30+50+90+100+230)/5 = 100

2組目:平均(μ) = (90+95+100+105+110)/5 = 100

1組目も2組目も平均値は同じ値になります。

1組目:標準偏差(σ) = (省略) =78.10

2組目:標準偏差(σ) = (省略) =7.91

標準偏差は1組目の方が大きく出ましたね。

数値をみると1組目の方が平均の100に比べて値が大小にばらついているのがわかると思います。

標準偏差は値のばらつきを表していましたね。

図で表すとこんな感じです。

平均の黒い線に対して、青色の点に比べ、赤色の点は大きく外れていますね。

標準偏差が大きくなると、ボリンジャーバンドのバンド幅も大きくなるので、そう簡単には3σに到達しません。

標準偏差のイメージがなんとなくつきましたか?

 

標準偏差と正規分布

正規分布?聞いたことないって方がほとんどだと思います。

正規分布とはどんなものでしょうか。

平均(μ):0、標準偏差(σ):1の正規分布は図のような形になります。

横軸は値、縦軸はその値が出る確率を示しています。

この線のことを確率密度関数と言いますが、深くは考えなくて良いです。縦軸は確率なので、−∞から+∞まで積分すると1になります。

もう少しわかりやすく図にするとこんな感じでしょうか。

横軸は先ほどと同じで縦軸は発生した回数にしました。平均が0なので、0が発生する回数が最も大きく、0から遠くなるに従って発生する回数が減少しています。ここでは、10,000個ランダムに発生させた数を表示しています。もっと数を増やせば山の形はより綺麗になり、その山の頂点をつなぐことで上の図のような確率密度関数となります。

 

ここで話を少し戻すと、正規分布はその値が発生する確率を示しています。ここでは、σ=1で正規分布をプロットしているので、図の中の±1、に収まる確率が68.3%、±2σに収まる確率が95.4%、±3σに収まる確率が99.7%です。この値は確率密度関数を積分することで求まりますが、難しいので省略します。

確率で考えると、少し難しく感じると思いますので、発生する回数が多いというイメージくらいを持っておくと良いでしょう!

 

では、標準偏差と正規分布の関係について見ていきます。

平均株価が1,000円とした時に、σ=50,100,300で正規分布をプロットして見ます。

σが小さいほど山が急激になります。その場合3σの値も当然小さいので、すぐに3σを超えるようになります。そのため、普段の株価が比較的安定している、もしくは出来高が極端に少ない銘柄では、σは小さいので3σはそこまで当てにできません。

普段からそれなりの出来高があり、値動きがある程度ある銘柄でボリンジャーバンドは効果を発揮します。

その点は銘柄によるので万能ではありません。

値動きが大きくなると、σも大きくなるので、バンドが広くなり3σの範囲が広がります。

どんな銘柄で使いやすい?

ここからは、個人的なイメージを解説するので参考程度として見てください。

このブログでせっかく覚えたボリンジャーバンドですが、色々な面で万能に使える指標ではありません。

単純に標準偏差で見るといっても、時価総額の小さい企業と、大きい企業を同様に見ることはできないと思っています。

時価総額の大きい企業の方が取引が盛んで、時価総額の小さい企業に比べ、株価が安定しているためです。

ダーツを例にして考えて見ます。

時価総額の大きい企業は上場して何年も経っています。ここではダーツ上級者とします。

時価総額の小さい企業はまだ上場して間もないことが多いです。ここでは、ターツ初心者とします。

ダーツで中心を狙って競った時に、当然ですが、上級者の方が中心の近くに毎回投げることができ、初心者は中心の近くには投げれるものの、中心から大きく外れることも多いですね。

この時の中心からのばらつきが標準偏差だと思って見ると、時価総額の小さい企業は株価が大きく動くことが多く、時価総額の大きい企業の株価は比較的安定していると言えます。

 

そのため、時価総額の大きい誰もが知っているような大企業で株価がとても大きく動くことは通常であれば起こりえません。

そこで、大きく動いた時はボリンジャーバンドで3σを確認し、超えているようであれば買い時や売り時であることが多いと思います。

私のボリンジャーバンドの使い方としては、時価総額の大きい企業で3σを超えたかを見るというようにしています。

もちろん、時価総額の小さな企業でも3σの起こる確率は同じですので、使えないことはないですが、どちらかというと大企業の方がより使いやすいです。

 

まとめ

ボリンジャーバンドの見方と標準偏差・正規分布の話をしてきました。

ボリンジャーバンドは±3σ以上の株価が起こる確率がとても低いということから、±3σで一旦株価が反転するだろうという使い方ができるので、株の買い時、l売り時を判断するための材料の一つになります。

ただ、冒頭でも書いたように株価の未来は誰にもわかりません

ボリンジャーバンドもあくまで参考として見ていただいて、±3σを超えている時は、どうして3σを超えたかを調べるようにしましょう。

調べた結果を踏まえて売買を行うようにしてください。

 

おまけ

ボリンジャーバンドの元となる標準偏差は確率統計学で学ぶことができます。

確率統計学は、AIの中でも使われているような知識です。

興味があれば勉強して見るのも面白いかもしれないですよ。

 

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